妊婦から高齢期までのお口のお役立ち情報!! ~その3~
こんにちは、院長の井上です。
今回は~その3~哺乳期に入っていきます。
③哺乳期
さあお子様が生まれて幸せいっぱいな生活が始まります。幸せいっぱい、愛情いっぱい注いであげましょう。
でも、毎日寝不足で頭が朦朧としますよね。 😯 出生時から約半年間は哺乳中心の時期で、新生児は何かに対して反射が働くため口腔内に入ってきたものすべてに吸畷反射が起こり、疲れるまで吸い続けます。
生後2ヶ月から盛んに指しゃぶりが見られるようになり可愛すぎて写真の枚数に気をつけないと後で写真の整理で大変なことになってしまいますよ~。
4ヶ月から頃からは玩具しゃぶりが激しくなってきます。
とにかく口の中に入れた~~い!!と言う願望が全面に出て、最初は『ダメよ○○ちゃん』と言っていたのですが、あまりにも何でもかんでも口に入れたがるのでお好きにどうぞ、と言う感じになってきます。
これは形や素材、大きさや質感といった、大人が目や手で触って感じる事を全て口の感覚で覚えようとしているのです。
赤ちゃん(声):『フムフム。これはツルツルしていて冷たい。おっ!時々トゲトゲがついていて痛いな~。触ると音がして面白いフフフ。』
など、お母さんが片付け忘れたおしりふきを一生懸命舐めまわしています。
大人で言う『箱の中身はなんだろな』的な感じでしょうか?
このような口の随意的な動きの発達を促して哺乳反射が無くなっていく時期にも大きく関連するのです。
思い存分舐め回せるような玩具を用意して誤って飲み込まないように細心の注意を払い
見守る事が大切です。
少しお口の話しに戻しましょう 😉
この時期のお母さんの口腔ケア
妊娠期間中にあったお口の中の違和感、歯肉の炎症、妊娠性歯肉炎、妊娠性エプーリスなどもほとんどが無くなってきます。
授乳によるご自身の睡眠のリズムが無茶苦茶になって疲労も溜まり、人生で一番睡眠不足だ!!と誰かにうったえたくなる時期でもあります。
そんな時は大声で叫びましょう!!気分もスッキリして、旦那さんにも助けてもらいましょうね。
そんな状態で食後の歯磨き、1日3回??というか今朝ごはんなのか昼ご飯なのかよく分からないし。って感じになってきます。
歯科医院としては、こんな時期でも虫歯や歯周病の悪化が起こりやすいのでしっかりと口腔ケアを勧めていきたいところです。
忙しい日々の中で少しでも気になることがあれば歯科への受診をお薦めします。
ご本人の口腔内の状況ももちろんですが、お子様の口腔ケアや予防のお話しも出来ると思います。
乳児の口腔ケア
この時期は数秒でもいいので、濡れたガーゼなどで口の中を拭いてあげましょう
親が子供の口の中に関心を持つことが第1歩です。
またこの時期から毎日習慣になっていれば、歯が萌えてきたときにすんなり歯磨きを受け入れてくれるようになります。
また、むし歯ばかりを気にせず子供と触れ合いながら楽しいお口のケアが出来れば最高ですね
乳児のお口でよく診られるもの
①先天性歯
産まれたときには歯が生えていない赤ちゃんがほとんどですが
稀に(0.03~0.11%)下の前歯に多いですが、産まれた時か出産後直ぐに生える赤ちゃんがおられます。
授乳の際にグラグラになって一緒に飲み込んでしまう恐れがある場合は抜くこともありますが、まだまだ赤ちゃんの身体の情報量が少ないので担当医とよく相談してから決めましょう。
②Riga-Fede病(リガフェーデ病)
名前を聞くとなんだか重たい病気のイメージもありますが
先程の先天性歯により授乳の際に舌が歯に擦れて潰瘍が出来てしまうことで
歯を少し削ってあげることで赤ちゃんもまた授乳しているお母さんも楽になることが多いです。
③上皮真珠
乳児の歯茎に見られる、白いボコボコしたもので
特に治療もなく数週間~数ヶ月で消失することがほとんどです。
③小帯異常
上の前歯の唇の裏や舌の下あたりにあるテントみたいなピンと張ったもので
付着位置異常などにより歯並びや発音などに影響が出てくる場合があります。
毎日大変ですが、楽しく頑張って下さいね